「SAMは、マネジメントを科学する国際的な研究団体です」

SAM日本チャプター会長 牧野 克則

 フレデリック・W・テイラーは、19世紀末から20世紀の初めにかけて、マネジメントの原点ともいえる独創的で一貫したシステム、すなわち科学的管理法を提唱しました。SAM(Society for Advancement of Management)はテイラーの科学的管理法を広く普及させるために1912年にアメリカで発足した団体です。

 「SAM日本チャプター」は、1925(大正14)年に学校法人産業能率大学の創始者である上野陽一先生によって設立された「テイラー協会日本支部」を起源としています。1936(昭和11)年に「テイラー協会」の名称が「SAM」に変更されたのを受けて、1949(昭和24)年に「SAM日本支部」へと改称し、1961(昭和36年)年にSAM国際本部から「SAM日本チャプター」として承認されています。
 現在、東京、大阪、名古屋の各支部にて毎月、マネジメントの領域にこだわらず、様々な分野から講師をお招きして時代に適したテーマで例会を開催しています。

 テイラーは、ビジネスでの成功には3つの要素が重要と伝えています。その要素とは、たくさんの物の中から何が大切かを見極める能力としての「常識」、自らの心を制御して行動できる「品性」、目的に向って率直に進む「誠実」です。

 2015(平成27)年に創立90周年では、記念事業として当会会員でもあるトヨタ自動車株式会社名誉会長の豊田章一郎様に「人づくりとモノづくり」をテーマにご講演を賜りました。会場にはこれからの日本を担う多くの学生たちを招き、若い世代へのメッセージも発信して頂きました。
 2016年から2020年までは、オムロン株式会社の顧問でもある立石信雄SAM日本チャプター名誉会長のご支援で「懸賞小論文コンクール」を開催しました。今後も活動の中で次世代を担う若い世代を応援し続けてまいります。

 SAM日本チャプターは、2025年に創立100周年を迎えます。設立時の原点に立ち戻り「テイラーの科学的管理法」を見直し、経営にとって最も重要である「人づくりや時代に適したマネジメント」をテーマとしたアカデミックなマネジメントの研究にも取り組んで参ります。

 SAMの理念及び活動にご理解とご賛同を頂ける方のご参加を会員一同心よりお待ちしています。

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